たかしまんブログ(1/36500)

人生100年(36,500日)時代を生きる。現役役員が教えるどんな企業でも1,000万円稼げる仕事術と豊かに生きる考えかたのヒント。

結局、人生は信頼の積み重ねで決まるというのは本当か

信頼について、前記事で紹介した書籍「やさしすぎるあなたがお金持ちになる生き方」で触れられていた考え方が印象的だったので紹介したいと思う。

 

■信頼の方程式

 

信頼=人格×能力

 

人格が優れいているだけでも、能力が高いだけでも信頼は得られず、人格と能力がともに備わっていないと信頼は得られないという考え方である。体験的にもとても納得できるもので、仮に能力を10→12に高めたとしても、人格が1ならばそれは10から12の2しか信頼は増えない。一方で能力が10のまままでも、人格が1→2に高まれば信頼は10から20と「10」も増えることになる。ここまで顕著な差になるかどうかはさておき、ビジネスパーソンには大切な考え方だと思う。

 

特に人の上に立つ管理職にとって、この方程式はよく当てはまると思う。自社を見渡してもこの方程式があてはまるケースは多い。一般的に課長であれば10名前後、部長であれば30名前後、本部長であれば100名前後の部下(メンバー)を任せられるのだと思う。部下が10名前後であればメンバーひとりひとりの業務やモチベーションなどを正確に把握し、的確なFBをあたえていくことは可能だと思う。ほとんど全ての業務を、自分がプレイヤーとして実践し成果をあげた経験が少なからずあるからだ。また悩みや向き合う課題についても自身の過去と重ねやすく、モチベートも比較的しやすい。このレベルだと人格よりも能力で人を引っ張っていけることが多い。

 

■課長クラスと部長クラスの大きな違い

一方でメンバーが10名を超えてくると、自分の過去の経験では対処できない課題や悩みが出てくる。実務指導として「こうした方がいいと思うよ」という効果的なアドバイスが出来ないシーンが増えるのだ。メンバーが50名を超えてくると経験的には半分以上の業務は自分が経験していないものになる。

 

そうなると陥りやすいのは、アドバイスは出来ないけど管理のために、あるいは自分の説明責任を果たすために、メンバーへ報告はマメにさせるという関わりだ。メンバーからすると、このような上長は面倒なだけである。このような際に、上長に人格が備わっていると話が違ってくる。人格者であれば、実務指導はできなくとも「この人のために頑張ろう」というモチベーションを与えることが出来たり、あるいはメンバーが生き方やキャリアに悩んでいる際に、相談に乗って苦しみを和らげてあげることはできる。ただ話を聴くだけでも価値がある。

 

■信頼獲得に必要な真摯な姿勢

話を聴くだけならば人格者でなくてもできる!と考えている人がいたならば、その考えは改めた方が良い。人は「この人はきちんと自分に向き合って話を聴いてくれる」と感じなければ、決してホンネは話さない。本当は深い悩みがあるにも関わらず、「少し悩んでいますが大丈夫です」と口に出すのみで、本心は「あなたに話してもわからないだろうし、話したくもない」と思っているものだ。

 

率いるメンバーが増えれば増えるほど、業務指導ではなく人格、いわゆる人間力を発揮しなければ、多くのメンバーから信頼を獲得することは出来ないだろう。

 

そして信頼を獲得するために最も大切なのは、

メンバーに真摯に向き合い、人生を豊かにするサポートをするという姿勢である。

メンバーとの信頼関係が強固なものであれば、上長の人生も豊かになる。

 

そんな好循環を体現する上司でありたいものだ。