たかしまんブログ(1/36500)

人生100年(36,500日)時代を生きる。現役役員が教えるどんな企業でも1,000万円稼げる仕事術と豊かに生きる考えかたのヒント。

燃え尽き症候群になるのも悪くない、という提案

年収が増えると同時に責任が増えるのは当たり前のこと。


さらに役職が上がれば現場から遠くなり、全て間接的な関与に変わっていくのも当たり前のこと。それが経営陣であり、目の前のタスクやプロジェクト単位ではない、会社や事業全体を丸ごと動かすのがマネジメントというものだろう。経営者になりたくてビジネスの世界に身を投じて12年。気がつけば従業員規模2,000名以上の企業で経営を任されるポジションになったのだが、大きな誤算があった。それは毎日が全然楽しくないということ。もうビックリするくらい、毎日がつまらない(笑)

 
(笑)と書いたものの実際は笑えない状況で、幸福度が間違いなく下がり続けている。

そればかりか、何だか力が入らない、情熱が沸かない、モチベーションが続かない、
心が動く機会が減った等など、今までの自分では想像も出来ない状態がしばらく続いている。いつもなら観れば100%泣いていた「わたしの頭の中の消しゴム」、
という大好きな映画を見ても泣けない。まったく感動しない。

最近ふと思い至ってしまったのだが、「これって燃え尽き症候群じゃないか?」という事。まぁそれはたぶん大袈裟で、ちゃんと会社で責任は果たしているしエネルギーが湧く時間もあるので根本的には大丈夫だと思っているが、少なくとも以前より情熱やモチベーションが明確に低下している。自分自身のモチベーションマネジメントが必要になってしまった。

これまでモチベーションなんぞ勝手に湧いて出ていたので、どうやったら自分の心が喜ぶのか?エネルギーがチャージされるのか?モチベートされるのか?を考えて見てもさっぱりわからない。そもそも、その様な視点で自分に向き合った事はないのだからわかるわけもない。このままいけばすり減り続けてすり切れて、最終的には無くなってしまいそうなので、とりあえず、いまの仕事に使う時間を半分にしてみようと思う。

 

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という記事を書いたのが2年前。とにかく自分が疲れるなぁと感じる時間(むだな会議、むだな会話、むだな飲み会、むだな愛想笑い、むだなポジティブシンキングなど)をどんどん減らして、仕事以外で心が喜ぶ時間(ようするに楽しいと感じる時間)を探しまくった。


結果、ダイビングとキックボクシングに出会って今でも趣味として続いている。ダイビングは360度、見渡す限り海に囲まれる空間が何とも開放的で、キックボクシングは自分の身体と向き合ってパンチや蹴りを打ち込む瞬間は、ちょっと楽しい。それから、家に帰って好きなグラスに好きなお酒(サントリー角ハイボールが最高)をいれて、お笑い番組やクイズ番組などを適当に見ながら夕飯を食べる。これがだいぶ楽しい。

2年前なら時間の無駄と切り捨てていた時間が、今は楽しいのだ。

無駄だと切り捨てていた時間は、実は時間をゆっくり使うという「贅沢な時間」。
よのなかで絶対に増えないのは時間だから、効率的に濃密に使わないともったいない、
という考え方ではなく、そんな貴重な時間をゆっくりのんびり使うという贅沢。

この新しい時間の使いかた(と言っても、多くの人にはあたり前の使い方かもしれない)は、間違いなくぼくの心にゆとりと穏やかさをもたらし、人生を豊かにしている。

燃え尽き無ければ辿りつかなかった気持ち。
きっと、全力ではたらく時間が長かったからこそ、
これを贅沢だと感じられるのだと思う。


そう考えると、燃え尽き症候群になるまでやってみるのも案外悪くないと思う。